カルロス・ゴーン弁護士 無罪請負人の弘中惇一郎氏の弁護歴は? ゴーンは無罪になる?

カルロス・ゴーン氏が保釈された後、ツイッターアカウントを開設したのも束の間、再逮捕され話題になっています。無罪請負人とあだ名されるゴーン氏の弁護士、弘中惇一郎(ひろなか じゅんいちろう)先生の担当された事件を振り返ってみました。



4度目の再逮捕はツイッターが原因?

ゴーン氏は4月3日に弘中弁護士の事務所を訪れて打ち合わせをした際、ツイッターアカウントを開設して「4月11日に記者会見をする」と英語と日本語でツイートしました。

ツイッターユーザーからは「インターネット禁止じゃなかったのか?!」という声もあがりましたが、保釈の条件では弁護士事務所でPCを使うことは認められていましたので、弘中弁護士の言う通り「保釈の条件に沿っている」ということになります。

また、前妻リタさんの証言にもある通り、ゴーン氏は自分でツイッターを開設して本人認証などをすることはたぶんできないと思いますので、弁護士事務所のスタッフの手を借りてアカウントを開設したのでしょうね。

再逮捕の先手を打ってツイッターを発信?

「記者会見をする」とツイートしたのが4月3日。
4度目の逮捕がその翌日の4月4日。

これでは、検察は記者会見阻止のために再逮捕したのではないかと言われてしまうのも無理はありませんね。

一方で、再逮捕の噂が流れていたので、弘中弁護士が先手を打ってツイッターを開設させて記者会見の話をツイートさせ、「再逮捕されたのは記者会見をさせないためだ」という論法を繰り広げる戦術なのではないかと見る人もいます。

実際、弘中弁護士は、再逮捕も想定内だったので事前に動画で「言うべきことは録画しておいた」とおっしゃっています。

記者会見ができなかった場合に備えて、それに準じる映像を用意しておいたということですね。

切れ者の弘中先生らしいですね。



無罪請負人

弘中弁護士は、ロス疑惑の被告人の三浦和義氏、郵便不正事件の被告となった厚労省の村木厚子氏、薬害エイズ事件における安部英氏の一審無罪など、数多くの難事件で無罪を勝ち取り、「無罪請負人」と呼ばれています。

また、加勢大周氏、堀江貴文氏、東国原英夫氏、野村沙知代氏、叶姉妹など多くの著名人の弁護人・代理人も務められています。

その中でも有名な事件について振り返ってみましょう。

ロス疑惑「疑惑の銃弾」

もう30年以上もたったので、よくご存じない方のためにロス疑惑について改めてご紹介します。

1981年、米国カリフォルニア州ロサンゼルスで、日本人夫妻の三浦和義氏と一美さんが襲撃され、和義氏は足を撃たれてケガを負い、妻の一美さんが殺害される事件が発生。
和義氏は「ラテン系の男たちに襲われた」と話していました。

当初は夫の三浦和義氏は「悲劇の夫」として報道されていましたが、1984年に週刊文春が「疑惑の銃弾」というタイトルで一美さんに多額の保険金が掛けられていたことなどを報じ、それ以降、和義氏が人を雇って行った犯罪ではないかと騒がれるようになります。

一美さんが殺害された事件の数か月前に、ロスで宿泊していたホテルにアジア系女性が上がり込んで一美さんを殴った「一美さん殴打事件」という事件がありましたが、1985年、和義氏の愛人の元セクシー女優が一美さんを殴打したと告白して逮捕され、和義氏も逮捕されます。

日系人のルイス伊藤氏やジミー佐古田氏が検事として日米合同捜査に加わり、一美さんの父親が有力情報の提供者に1万ドルの謝礼を支払うと発表したり、一美さんの双子の妹さんがテレビに出演して協力を訴えたり、和義氏が再婚して新婚旅行に行くなど、次々とめまぐるしい展開を見せ連日注目を集めました。

しかし、三浦被告は東京地裁では有罪となったものの、控訴した東京高裁では実行犯が特定できないことや供述も虚偽だった可能性があるなどとして、2003年に証拠不十分で無罪が確定しました。

この間、マスコミは三浦氏を犯人と決めつけた報道をしてきたため、これ以降、容疑者が逮捕される時の手錠部分の画像を加工するなどの配慮をするのが慣例となりました。

尚、和義氏はその後2008年にサイパンに滞在中に逮捕され、ロスに移送された後自殺しています。
アメリカでは時効は成立しておらず、日本での審理とは別とされたようです。

ロスではすでに退職していたルイス伊藤氏とジミー佐古田氏がこの事件のために復職して捜査に備えていました。

移送される時にかぶっていた帽子に書かれた文字がスラングで「あばよ」の意味で、遺言だったのではないかなどと噂されましたが、真相はわかっていません。




郵便不正事件

元厚労省の村木厚子氏が冤罪に問われた事件です。

障碍者団体には割安な郵便料金が適用されることを悪用したとされた事件で、村木氏が厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長時代に、障碍者団体「凛(りん)の会」に偽の障害者団体証明書を発行し、不正に郵便料金を安くダイレクトメールを発送させたとして、2009年に逮捕されたものです。

本来なら罰金程度ですまされる事件でしたが、捜査の過程で厚労省から虚偽の内容の証明書が発行されたことが判明したとして大坂地検特捜部が政官に及ぶ大事件にしようとして関係者の供述をでっちあげた事件です。

この事件では村木氏の無実が明らかになっただけでなく、大坂地検特捜部の証拠でっちあげが明るみに出て逮捕者を出すセンセーショナルな展開となりました。

村木氏は一貫して無実を訴えていました。

やがて弘中弁護士が、文書を記録したフロッピーディスクの最終更新日が文書で指示したとされる日よりも後なのはおかしいのではないかと気づき、証拠文書の改ざんが明るみにでました。

その後村木氏の名誉は回復されて職場に復帰、村木氏の逮捕に深く関わった検察官3人が逮捕されるという結果になりました。


まとめ

村木氏の冤罪事件では、特捜部の発表することを鵜呑みにしてはいけないことを痛感しました。

弘中先生が矛盾点に気づかなかったら、無実の女性が犯罪者として人生を棒に振ることになっていたのかと思うと、恐ろしいですね。

ロス疑惑の時は日本中が三浦被告が有罪になるだろうと思っていましたが、結果は無罪でした。

ゴーン氏は複数の罪状で逮捕されていますので、そのすべてで無罪を勝ち取ることは難しいかもしれませんが、意外と世間一般の見方とは違った結果になるのではないかという気がしてきました。

今後の展開を見守りたいと思います。