中村哲医師を銃撃した犯人は誰?アフガニスタンで追悼広がる<動画・著作>

アフガニスタンで長年にわたって支援にあたっていたペシャワール会の日本人医師、中村哲さんが銃撃を受け、アフガニスタンと日本で追悼の輪が広がっています。中村哲医師を銃撃した犯人やペシャワール会の活動について調べてみました。

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中村哲さんのプロフィール


(出典:産経新聞)

生年月日:1946年9月15日(73歳)

出身:福岡県福岡市

国籍:日本(アフガニスタンの名誉市民)

学歴:九州大学医学部卒業

職業:医師
NGOペシャワール会現地代表
ピース・ジャパン・メディカル・サービス(PMS/平和医療団)総院長
母校九州大学の高等研究院の特別主幹教授も務める

宗教:プロテスタント系バプテスト派のクリスチャン

経歴:
日本国内の診療所勤務を経て、84年にパキスタンのペシャワールに赴任。

それ以来ハンセン病を中心とした貧困層の診療に携わる。

86年にアフガニスタン難民のための医療チームを結成し、
山岳無医地区での診療を開始する。

91年にアフガニスタン東部山岳地帯に3つの診療所を開設し、
98年には基地病院PMSを設立。

2000年からは診療活動と同時に、アフガニスタン国内の水源確保のために
井戸掘削や地下水路の復旧を行う。

2003年、「アジアのノーベル賞」と言われる
マグサイサイ賞「平和と国際理解部門」をフィリピン政府から贈られる。

2018年、アフガニスタンでの国家勲章を受章し、
2019年10月、長年の人道的活動が認められ、
アフガニスタン大統領じきじきに市民証を手渡されて
アフガニスタンの名誉市民となる。

11月末にも日本に帰国していて、現地へ戻った直後のできごとだったそうです。

「ペシャワール会」のペシャワールは、パキスタンの地名にちなんだものだったんですね。

パキスタンでは、政府の圧力で活動の継続が困難になったため、
アフガニスタンに拠点を移して活動するようになったのだそうです。

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「アフガニスタン人として生き、アフガニスタン人として死す」

ペシャワール会は、現地で医療にあたる中で、

人々を苦しめている干ばつや洪水を防ぐための治水の必要性を痛感していました。

しかし、山岳地帯では電力が利用できず、資材の入手が困難なだけでなく、

農村の独立性が高く国家支配を拒むなど、

日本のような公共事業は望むべくもありませんでした。

渇水とともに洪水が頻発し、川沿いの農村は荒廃して、
住民が難民化していたそうです。

旧ソ連、アラブ、米国などの団体がこの地域の灌漑に挑戦してきましたが、
成功していませんでした。

そこでペシャワール会が、
日本で江戸時代に築かれた山田堰(やまだぜき)という技術を応用して、
治水・灌漑工事を行ってきました。

現地で広がる中村哲医師追悼

現地アフガニスタンをはじめ、各国で、中村医師の業績を讃え、

「リアル侍」
「真のヒーロー」
「レジェンド」

と称賛する声があがっています。

掲げられているボードには、

「アフガニスタン人として生き、アフガニスタン人として死す」
「守れなくて申し訳ありません」

という追悼文とともに、

#SorryJapan(日本申し訳ない)

というハッシュタグが添えられていました。

#Nakamura と #SorryJapan のハッシュタグをつけて、
機械翻訳を使用したのか、
日本語で書き込むアフガニスタン人のツイートが日本人の涙を誘っています。

切々と「申し訳ありません」と詫びるツイートが慟哭のようです。

また、中村哲医師を守ることができなかったのだから、
少なくとも葬儀はアフガニスタンの国葬にし、
ご遺体は政府高官が日本まで付き添って送り届けるべきだという声もありました。

中村哲医師を襲ったのは誰か

中村哲医師を襲った犯人はまだ明らかになっていませんが、
報道によると、
タリバンは今回への銃撃事件への関与を否定しているそうです。

「タリバンは、今回ジャララバードで起きた事件について関与を否定する。
ペシャワール会は、われわれの土地でこれまで復興支援に取り組んできており、
攻撃の対象にしたことは一切ない」

現地では、ペシャワール会が治水活動に重点を置いていることで、
水を奪われるのではないかと思い込んだ隣国のテロ組織が起こした犯行だと
考える人もいるようです。

拙訳:中村さんはムスリムでないからとか外国人だから殺されたのではない。
彼が殺されたのは、アフガニスタン人の幸福と発展のために尽力していたからだ。
宣戦布告なき戦争なのは明らかだ!
アフガニスタン人は全員に復讐するぞ。

拙訳:中村医師殺害はパキスタンのしわざに違いない。
中村医師は、クナール川の水をアフガニスタン人の利益のために使おうとしていた。
そしてそれは、パキスタンにとって受け入れられないことだったのだ。

クナール川とは、ヒンズークシ山脈を源流とする、アフガニスタン東部を流れる川です。

アフガニスタン最大の水量を誇る一方で、激流で治水が難しい川だそうです。

拙訳:安らかに眠れ、俺たちのヒーロー、中村医師。
愛と平和とアフガニスタンの発展のためのミッションを信じたために、
平和の敵によって殺された。
永遠に忘れない。貴方はアフガンの英雄だ。


(出典:ロイター)

パキスタンでも「ナカムラ」と「アフガニスタン」がトレンド入り

隣国パキスタンのTwitterでも、「ナカムラ」と「アフガニスタン」がトレンドのトップに躍り出たそうです。

この地域での中村医師の有名さと関心の高さがうかがえますね。

言うまでもありませんが、現時点では中村医師の襲撃犯は特定されておらず、

誰が真犯人ではないかというのは、町の人々の憶測にすぎません。

人々を平和で豊かな暮らしに導くために長い年月を捧げてきた中村医師は、

自分の死をきっかけにアフガンの人々が報復に走るのを望んでいないと思います。

中村哲医師の著作とペシャワール会の写真展

中村哲医師の著作

中村哲さんの本は一時的に品切れになっているようですが、
すぐに増刷されると思いますので、
高額な古本を買わずに少し待ってから買われるといいと思います。

リンクを貼っておきますね。

 

 

 

 

ペシャワール会の写真展

常設写真展
ペシャワール会小川 主催(埼玉県比企郡小川町)

事前連絡要
詳しくはペシャワール会サイトを。

心より中村哲医師のご冥福をお祈りいたします。

(2019.12.5追記)
12月7日(土)23時より、NHK Eテレにて、『ETV特集・選 追悼 中村哲さん「武器ではなく 命の水を」』と題して、中村哲医師が2016年に出演した番組が再放送されるそうです。

「中村哲医師の殺害犯はイスラム国?」もぜひご覧ください。