カルロスゴーンがレバノンへ国外逃亡!海外の反応は

特別背任などで起訴されている元日産自動車会長カルロス・ゴーン氏が、日本を無断出国しレバノンに到着しました。ゴーン氏はプライベートジェットでトルコ経由でレバノン入りしたと見られています。海外の反応を集めてみました。

スポンサーリンク

ゴーン氏の友人がレバノン入りを認める

ゴーン氏の親友と言われるレバノン人のテレビショー司会者、リカルド・カラム氏がAFPに語ったところによると、ゴーン氏は月曜日にレバノン入りし、すでに首都ベイルートの自宅に滞在しているそうです。

ゴーン氏は4月に保釈され、自宅軟禁下に置かれていました。

ゴーン氏の保釈条件をもう1度確認してみましょう。

・届け出済みの住所に住むこと

・日本国外へ出国しない

・パスポートは弁護士に預ける

・証拠隠滅や逃亡を防ぐため、監視カメラを設置して弁護士が映像をチェックする

・1か月に1度、誰に会ったのかを申告する

これほど厳しい条件のもとで、いったい誰が手引きしたのでしょうね。

日本の弁護団は何も知らされていなかったそうです。

東京拘置所を出る時も作業員に変装したのですから、今回も変装して監視カメラをごまかしているかもしれませんね。

弁護人の弘中惇一郎氏が「24時間監視することはできない」と語っていることがわかりました。

特に年末を迎えて、監視の目が行き届いていなかったのかもしれませんね。

リカルド・カラム氏は、テレビ司会者兼プロデューサーを務め、レバノンでは知らない人のいない著名人です。

ゴーン氏を何度もインタビューしており、友人になったそうです。

リカルド・カラム氏は、自分がゴーン氏の出国の手引きをしたのかどうか語っていませんが、「大冒険だった」と述べているそうです。

また、TwitterやFacebookで「ゴーン氏は自由になる権利がある」とコメントしていました。

「どのような手段にせよ、カルロス・ゴーンはニューイヤーズイブに自由の身になった
人間は皆、人権と声を大にして真実を語る権利がある
人権、万歳! #日本 #自由 #自由への逃亡」

「彼には自由がなかったと思う
でも今は自分の家にいる
これが大事だよ」

ゴーン氏、記者会見を予定

ゴーン氏は記者会見を行うのではと噂されていましたが、友人のリカルド・カラム氏はTwitterで「記者会見の予定はある」とコメントしていました。

プライベートジェット機でトルコ経由でレバノンに到着

現地紙は、ゴーン氏はプライベートジェット機を使ってトルコ経由でレバノンに到着したと伝えているそうです。

レバノンにあるゴーン氏の邸宅の周囲には警備員が立っていて、明かりがついていたものの、中にいるのが誰かは確認できなかったとのこと。

警備員はゴーン氏がレバノン入りしたことを知っているが、なぜそれがわかったのかは答えなかったそうです。

下は、警備員が立っているゴーン氏のベイルートの自宅の写真です。


(AP通信より)

トルコ当局が押収した、問題の「音響機器ケース」です。

白っぽく見えるのは、指紋採取のために特殊な粉末をかけたためだそうです。

日本で保管されているゴーン氏の指紋と照合するものと思われます。


(Financial Timesより)

スポンサーリンク

フランスでの事情聴取を嫌ってレバノンへ出国?

ゴーン氏の妻キャロルさんも、フランスのパスポートを日本政府に没収されていたのにアメリカのパスポートで「身の危険を感じた」などとして無断でフランスへ出国しています。

しかし、ルノーがフランス当局に不透明な金の流れを通報したため、フランスでも捜査は進んでおり、事情聴取を受けるなどしたようです。

キャロルさんは「フランスでの反応はショックだ」と語っていたそうです。

ゴーン氏は自分もフランスに入国すれば事情聴取は免れないとわかっていたので、フランスではなくレバノンを選んだのではないでしょうか。

つまり、日本だと公正な裁判が受けられないからと言いつつも、フランスへ行っても自由の身にはなれないことを知っていたのではないでしょうか。

キャロルさんは、今はレバノンに居住しているようです。

ゴーン氏は、レバノンでもルノーや日産を立て直した偉人としてよく知られていて、顔写真が印刷された郵便切手が発行されるほどの英雄として扱われています。

また、レバノン国内に不動産会社やワイナリーなどを所有しており、生活には困らないと見られています。


(BBCより)

ゴーン氏の3つの国籍

ゴーン氏はパスポート(国籍)を3つ持っていますので、改めて整理してみましょう。

ブラジル:ブラジル生まれのため、ブラジル国籍を持っている

レバノン:祖父母がレバノン人のため、レバノン国籍もある

フランス:フランスでの功績により国籍を取得

ゴーン氏はそれぞれの国に自分の家を持っているので、どこに住むこともできそうです。

しかし、前述の理由からフランスへ行くことはためらわれるでしょうし、ブラジルも離れて長い年月がたっていますので、支援してくれる友人も少ないかもしれません。

ゴーン氏がフランスのパスポートを2冊持っていた理由が判明!

(2020.6.16追記)

ゴーン氏がベイルート入りした時、正規のフランスのパスポートを持っていたことに日本人は驚愕しました。

裁判所に預けてあったはずなのに、なぜ・・・!

しかし、フランス人ビジネスマンがパスポートを2冊持っているのはよくあることで、ゴーン氏が特別なわけでもなんでもないそうです。

フランス人がパスポートを2冊持てる理由は、イスラエル対策です。

イスラエルとその周辺国は対立していますので、パスポートにイスラエルの入国記録があると、隣国に入国できなくなってしまうのです。

中東に出張するビジネスマンはこれでは困ってしまいますよね。

そこで、イスラエル入国用に別のパスポートを発行してもらい、
他の周辺国にはイスラエルに行ったことがわからないようにするのです。

ゴーン氏は、逮捕された時すべてのパスポートを裁判所に預けたのですが、

保釈された後、身分証明書としてパスポートを1冊を身に着ける必要が出てきて、
裁判所の許可を得て2通あるフランスのパスポートのうち1冊を持ち歩いていたそうです。

その持ち歩いていた方のパスポートには、イスラエルの入国記録がなかったのでしょうね。
もしイスラエルの入国記録付きだったら、ベイルートに着いたとたんに逮捕されてしまい、
逃亡劇は喜劇に終わってしまいますからね。

日本の外務副大臣相が12月20日にレバノンを訪問していた

日本の鈴木馨祐外務副大臣が12月19日から22日にかけて中東各国を訪問しており、レバノンへは12月20日に訪問しています。

ゴーン氏や支援者はこの日程を知っていたはずです。

日本の大臣の訪問より前にレバノン入りしてしまうと、当然議題にされてしまいますから、外務副大臣が帰国した後のタイミングをねらって決行したのではないでしょうか。

年末のどさくさを狙い、なおかつ大臣の歴訪と重ならないように、綿密に練られた計画のようですね。

もしレバノン政府か大使館が今回の出国劇の主役であるならば、一方で外務副大臣に会い社交儀礼を述べながら、一方では日本の法を軽視した行いを企てていたことになりますので、日本に対する非礼と言っていいでしょう。


(レバノン大統領Twitterより)

ゴーン氏は楽器箱に隠れ大阪から出国?

現地テレビが、「ゴーン氏は、レバノンに到着してすぐに大統領に面会した」と報じているようです。

また、「クリスマスのパフォーマンスを装った楽器隊がゴーン氏の滞在先を訪問した後、楽器箱に入って家の外に出て密出国した」と報じられているようです。

また、航空関係者と見られる方が、ゴーン氏が出国したと言われる日に大阪からトルコのイスタンブールへ飛ぶチャーター機があり、イスタンブール到着の30分後にボンバルディア機がベイルートへ飛んでいるとツイートしていました。

警戒の厳しい東京を避けて地方から出国するのはありうるかもしれません。

しかし、飛行機に乗り込んだらすぐに箱から出されたのでしょうか。命がけですね。

パスポートを全部弘中弁護士に預けたはずが、トルコに入国した際にはフランスのパスポートを持っていたそうです。

現地テレビによると、今回の出国劇はゴーン氏の妻キャロルさんが計画したものだと報道されているそうです。

現在ゴーン氏はキャロルさんの母親の家に滞在し、警官が厳重に警備しているとのことです。

(2020.1.2追記)
海外報道によりますと、逮捕された7名には、MNG航空のパイロット4名とマネージャーが含まれているそうです。


(トルコ当局に拘束されたMNG関係者、Dailymailより)

カルロスゴーン脱出支援したMNG航空とは?

ゴーン氏無断出国に対する海外の反応

中東の方の反応とそれ以外の一般の方反応の違いが印象的でした。

一般の方はおおむねゴーン氏に批判的です。

「日本の自宅軟禁に戻れないか尋ねることになるだろうね」

厳しい意見ですね。

「彼は自分の墓石の上でのたうちまわってるのさ」

「レバノンの銀行に貯め込んでるといいね」

「彼の奥さんはどうやって日本から出たんだろうね。日本の当局は、彼女が2つパスポートを持ってるなんて知らずに、ひとつしか没収しなかったんじゃないかな」

「ニッサンの評判を地に落ちさせて、今度は中東を破滅させに行ったのか」

「裕福な人々だけが法を適用されないのは不公平です。ゴーン氏は公式には逃亡者なので、彼を房に戻すための国際協力を望みます」

「超富裕層は法を超えるんですね」

中東の方(おそらくはレバノン?)の反応は全く違っていました。

「レバノンの次の大臣になるかもね」

「本当によかった」

「彼が家に戻れたなんて、いいニュースだわ
みんなカルロスの味方をしましょう」

「素晴らしい赤ワインが彼を待っていますよ!」

フランスを中心に、同情的な声も見られました。

「他の国から逃げ出した彼は、メディアにとっては逃亡者ではなく難民である」

また、ゴーン氏が莫大な保釈金を置いてきたから逃亡できたとして、「金持ちは法を超える」という声が多かったです。

ベイルートではゴーン氏の家は知られているようで、近所の人が「お帰りなさい」というウェルカムカードを置いて行ったりしているそうです。

しかし、ベイルートの住民が匿名を条件に、こう語っていました。

「ゴーン氏の帰国については賛否両論がある
でもそれをおおっぴらに言うことはできないんです」

レバノンでも、ゴーン氏の行動をよく思わない人はいるようなのですが、
周囲の目が気になって表立っては発言しづらいようです。

ましてや、近所に住んでいたのでは言いづらいでしょうね。

レバノンは小さなコミュニティですから、仲間を表立って批判することは難しいのかもしれませんね。

最近、日本では保釈中の容疑者の逃走が相次ぎ、問題となっていましたが、ついに国外逃亡まで起きてしまいましたね。

おそらくゴーン氏はもう日本へ戻ることはないでしょうね。

関連記事はこちらです。

カルロスゴーン面会したハリウッド映画プロデューサーは誰?

キャロル夫人の年齢や経歴とゴーン氏との馴れ初めは?

カルロス・ゴーン前妻リタさんへの壮絶DVと重婚疑惑