カルロス・ゴーン氏は民間警備会社(軍事会社)の支援を受けて国外逃亡したのではないかと報道されていますが、海外紙によりますと、元米軍特殊部隊(グリーンベレー)のマイケル・テイラー氏が同行していたことがわかりました。
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目次
カルロス・ゴーン氏を救出したのは元グリーンベレー
ゴーン氏が日本から不法に出国する際に警備員と見られるアメリカ人2人に付き添われていたそうですが、米報道によりますと、そのふたりとは、元グリーンベレー(米国陸軍特殊部隊)のマイケル・テイラー氏とジョージ・アントワーヌ・ ザイエク氏だそうです。
とりわけマイケル・テイラー氏は、2009年にニューヨーク・タイムズ記者がアフガニスタンでタリバンに拘束された際に、同紙がテイラー氏の当時の警備会社と契約していたとのことで、民間軍事会社業界でよく知られた存在だそうです。
報道によると、ゴーン氏脱走の計画は12月28日までドバイで進められ、テイラー氏およびザイエク氏が、ドバイからプライベートジェットとして大阪へ向かうボンバルディア グローバル・エクスプレスに乗り込んだそうです。
大型の黒いケース2個も、ドバイから積み込まれたとのことです。
ウォールストリートジャーナルがその「黒いケース」の画像を公開していました。
画像を見る限り長方形で、コントラバスのケースというより、ロックコンサートなどで使われるアンプのようなものを入れる箱に似ているように見えます。
(Financial Timesより)
「箱」の最新画像を添付しました。
白っぽく見えるのは、トルコ警察が指紋を取るための特殊な粉末をかけたためだそうです。
日本にはゴーン氏の指紋が保管されているはずなので、それと一致するかどうか調べるのではないでしょうか。
トルコ警察によると、プライベートジェットの乗客は「大阪でコンサートを終えたアメリカ人2名」とされていたそうですので、ふたりはコンサートの音響スタッフに偽装していたのかもしれません。
テイラー氏とザイエク氏はイスタンブールからは通常の旅客機でベイルートに向かったそうです。
到着と出国の際にはトルコの入管も通過しているとのことです。
この救出劇には、日本円にして総額22億円かかっているという報道もありました。
日本は厳しく追及できない?
大阪ではおそらく観光客か通常のビジネス客と偽って通過していると思いますので、二人も本来なら出入国管理法違反ではないでしょうか。
アメリカ人ふたりが深く関わっていたことで、アメリカとの関係を重視する日本は、この件について追及するのは困難になるかもしれませんね。
トルコ当局は、問題のプライベートジェット機から2つの音響機器ケースを押収しており、そのうちのひとつには底に呼吸用の穴があいているそうです。
しかし、ゴーン氏はケースに入ったことを否定しているそうです。
マイケル・テイラー氏のプロフィール
(Salt Lake Tribuneより)
マイケル・テイラー氏は、米軍の特殊部隊を経て、American International Security Corporation (AISC)という名前の警備会社を代表を務めていました。
テイラー氏は、アフガニスタンでタリバンにとらわれていた記者救出に関わったことで有名だそうです。
現在59歳だそうです。
また、アラビア語が堪能で、奥様がレバノン人とのことです。
テイラー氏はレバノンと強いつながりを持つゆえに、ゴーン氏の乗ったレバノン行きのフライトには同乗しなかったそうです。
タリバンとの戦いに比べたら、日本の監視カメラを出し抜くぐらい、朝飯前だったかもしれませんね。
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AISC社の会社概要が掲載されていました。
(Better Business Bureauより)
<American International Security Corporationの概要>
所在地:アメリカ・マサチューセッツ州、ボストン
創業:1983年
法人化:1994年
代表:マイケル・L・テイラー
従業員数:2名
事業内容:世界各国の民間企業エグゼクティブや政府関係者の保護、セキュリティ、危機管理など
従業員数が2名と少ないのが目立ちますが、ほぼマイケル・テイラー氏の個人企業で、契約などのために法人化したのでしょうね。
<現在の会社はInternational Security Assistance Group (ISAG)?>
(2020.1.6追記)
フランス紙によると、「2012年にテイラー氏が逮捕された後、2013年にAmerican International Security Corporationは解体された」とされていました。
その後テイラー氏は、International Security Assistance Group (ISAG)という会社で同様の仕事をしていると見られるそうです。
ISAG社のサイトを見たところ、前の会社のAmerican International Security Corporationと住所が全く同じでした(笑)。
前の会社の名前では商売がしづらくなってしまったので、新しい会社組織にしたのかもしれませんね。
要人保護だけでなく幅広い業務を行っているようで、AISCより組織的な感じがしました。
・石油化学物質の検知
・兵器・装備のメンテナンス
・危機管理
・人質解放交渉
・情報収集
・労働組合対策、スト対策
・空港セキュリティ、港湾セキュリティ
・厳しい環境での映像撮影
など
ISAGのサイトには、セキュリティスタッフや化学などの専門家を募集する求人ページもあり、履歴書データが送れるようになっていました。
こんな無防備でいいんでしょうか(笑)
(ISAGサイトより)
同社サイトには代表者の名前など個人名はありませんでしたが、Linked-Inの同社のページには従業員が10名などと書かれており、うち4人の方の名前もありました。
「会社規模」の欄に「1001-5000名」とあって適当ですね (^^;
ここに名前のある方々も、実際に勤務しているのかどうか眉唾ですね。
(International Security Assistance Group (ISAG) Linked-Inのスクリーンショット(一部))
International Security Assistance Group (ISAG)会社サイト
マイケル・テイラー氏の詳しいプロフィールがわかりましたので、「マイケル・テイラー氏の経歴」をアップしました!是非ご訪問ください。
ジョージ・アントワーヌ・ ザイエク氏のプロフィール
ザイエク氏も元グリーンベレーで、テイラー氏が関係する警備会社に勤務していたことがあるそうです。
ザイエク氏はレバノン系アメリカ人のようです。
<ジョージ・アントワーヌ・ ザイエク氏の経歴>
・レバノン出身。
・イラク、アフガニスタン、リビア、エジプト、ナイジェリアなど、中東およびアフリカで活動する30年以上のセキュリティのプロ。
・年齢は60歳よりは下。
・2003年のイラク戦争で米軍側で任務についたほか、中東の工場地帯などで民間企業の社員の保護を行う。
・2009年から2012年までAISC社所属。アフガニスタンで任務。
・その後、ISAG社に所属。
・ベイルートを拠点としてセキュリティ・マネジャーとして勤務。
・アラビア語、英語、フランス語、イタリア語が堪能。
ジョージ・ザイエク氏は、レバノン内戦当時のレバノン・キリスト教隊の創始者のひとりで、暗殺され地元では「殉教者」と讃えられるエリアス・ザイエクという方の弟なのだそうです。
ジョージ・ザイエク氏自身もキリスト教部隊の一員でした。
レバノン人と見られる方の投稿に、カルロス・ゴーンが救出されてすぐアウン大統領が面会したのは、殉教者であるエリアス氏の弟が救出した人物だからという声もありました。
アウン大統領は、内戦当時はレバノン国軍の大将だったので、政治家だけでなく軍人とのつながりも強いようですね。
また、ジョージ・ザイエク氏は何度も負傷しているため、後遺症で少し足をひきずっているのだそうです。
目もけがしているという情報もありました。
それなら新幹線で目立ったと思いますが、目撃者はいなかったんでしょうかね。
ジョージ・ザイエク氏の画像は見当たりませんでしたが、兄エリアス氏の画像、動画は多数ありました。
関連記事はこちらです。
「カルロスゴーン面会したハリウッド映画プロデューサーは誰?」