東京女子医大から患者データ不正持ち出しの神戸克明先生の経歴,年齢,告発されないワケ

東京女子医大東医療センターを退職した医師の神戸克明(かんべ かつあき)氏が、退職後に患者データを不正に持ち出し、自分の開業したクリニックのセールスに利用したことがわかりました。神戸氏はリウマチの名医としてメディアにも多数出演しています。

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事件のあらまし

東京女子医大東医療センター(東京都荒川区)に整形外科医として15年間勤務した神戸克明医師は、昨年11月に退職して、今年7月に「日暮里リウマチクリニック」という自分のクリニックを開院しました。

今年3月ごろ、東京女子医大東医療センターで以前神戸氏の診察を受けていた患者の元に、神戸氏から電話がかかってきたというのです。

驚いた患者が東京女子医大東医療センターに問い合わせ、個人情報の不正入手が発覚しました。

センターが防犯カメラの映像を確認したところ、神戸医師が退職後の2月に、人のいない祭日を狙ってセンターに侵入し、パソコンにアクセスして患者カルテなどを閲覧していた様子が残されていたとのことです。

神戸氏からセールスを受けても病院に相談した人はわずかでしょうから、実際にはわかっているより多くの「元受け持ち患者」にアプローチしていたのでしょうね。

神戸氏はこれまで、リウマチや五十肩の名医として何度もメディアに取り上げられており、最近もフジテレビの『名医20人があなたの健康法を徹底議論!!ザ・ドクタージャッジ』(6月24日放送)に登場したばかり。


(出典:フジテレビ)

神戸医師プロフィール


(日暮里リウマチクリニック サイトより)

氏名:神戸克明(かんべ かつあき)氏

生年:1965年(52歳もしくは53歳)

出身:群馬県生まれ

学歴:群馬大学医学部卒業後、同医学博士号を取得
   米国ペンシルバニア州立大学に留学

経歴:2003年より15年以上、東京女子医大東医療センターでリウマチ、整形外科専門医として勤務
   (退職時の役職:准教授)

   日本整形外科学会専門医
   日本リウマチ学会専門医

メディア出演:TBSテレビ「予約殺到! スゴ腕の専門外来SP!!」、BS朝日テレビ「命を救う!スゴ腕ドクター6」など肩こりと手術で多数出演

現在の勤務先:日暮里リウマチクリニック 院長

所在地:東京都荒川区東日暮里5-52-2 神谷ビル新館3階

最寄り駅:JR日暮里駅・京成日暮里駅 北改札口を出て、東口から直進 徒歩3分


<日暮里リウマチクリニックの地図>

肩関節の内視鏡手術は600人以上の執刀経験を持ち、五十肩の内視鏡手術の多くの学術論文を発表。

著書がありました。

『関節リウマチにおける生物学的製剤の実際〜5剤の臨床データによる治療最前線〜 (手にとるようにわかる)』
出版社: ベクトル・コア (2011/7/28)

『肩こりと手術の本 (MyISBN – デザインエッグ社)』
出版社: デザインエッグ社 (2018/6/25)

2番目の本は出版された時期や本の紹介文からして、自分のクリニックでの受診や手術を勧める内容になっているようです。

神戸氏はSNSやブログはやっていないようでした。

 東京女子医大の内部監査室が顧問弁護士とともに本格的な調査に乗り出すと、

「退職後の今年2月12日に、神戸氏が自身のID、パスワードでセンターのパソコンにログイン、二百数十件の電子カルテが閲覧されていた事実が確認されました。その日は建国記念日の振り替え休日。防犯カメラには、無人の整形外科・リウマチ科外来や医局に、神戸氏が暗証番号を入力して忍び込む様子も映っていた」(出典:文春)


名医とうたわれた人が、人のいない祭日を狙って、元職場に忍び込んで患者の情報を抜き取っていたというのですから情けない話ですね。

また、退職した職員のID、パスワードを無効化していない病院の管理もずさんと言っていいでしょう。

一般企業でも、もう少しセキュリティを考えていると思います。

「不正を働く意思を持って建物に入ったのなら、建造物侵入罪
過去のパスワードでログインした点も、管理者は許諾していないでしょうから不正アクセス禁止法違反
営業目的で顧客情報を盗めば、不正競争防止法違反に問われます」(出典:文春)


主にリウマチ患者のデータを盗み見

防犯カメラには、神戸氏が午後4時から夜まで5時間ほど滞在し、お菓子を食べながらせっせとカルテを書き写す姿が映っていたそうです。

神戸氏が盗み見たのは、主にリウマチ患者のデータ。

ある整形外科医が言うには、
「リウマチは一生付き合わなければならない病気で、毎月のように治療薬を投与したり、定期的にレントゲンを撮る必要がある。開業医は20~30人のリウマチ患者をつかめば経営が安定すると言われます。開院を前に“旨み”のある患者を獲得しておきたかったのでしょう」
とのこと。

15年勤務していたのなら防犯カメラがあることは知っていたはずなのに、なんともお粗末な話ですね。

元職場への無断侵入と患者の個人情報の不正入手について、文春の取材に対し、神戸医師は事実関係を大筋では認めているそうです。

「(自分が診ていた)患者さんの状態がどうか気になった」
「学会で発表することもあるので」
「15年間いましたし、医局にまだ荷物がありましたので」

などと言っているそうです。

また、開院前に患者のデータが欲しかったのではないかという質問には、

「開業といっても自分がオーナーの病院ではないので、患者が増えても自分には利益はない」

などと答えているそうです。

5時間も滞在してカルテを書き写していたのですから、荷物が残っていたのでなどは苦しい言い訳ですね。

日暮里リウマチクリニックのホームページを確認したところ、確かに院長のほかに理事長がいるようで、オーナーではないというのは本当かもしれません。

休診日には別のクリニックで勤務

自身のクリニックである日暮里リウマチクリニックの休診日に、他院で外来診察をしていることがわかりました。

これは、医師の世界ではよくあることなのかもしれませんが、休みなく働いているようですね。


日暮里リウマチクリニックの診察時間)


目黒整形外科内科の勤務担当表)

ふたつを見比べると、ちょうど本業のクリニックの休診日に他院でのアルバイトを入れているのがわかりますね。

目黒整形外科内科の患者データも不正入手されていないか、チェックしたほうがいいんじゃないでしょうか?


東京女子医大がこの問題に触れたくない事情

東京女子医大の本院は、2001年と2014年にのちに「東京女子医大事件」と呼ばれるようになった大きな医療事故を起こしています。

元職員の無断侵入と個人情報の不正入手をゆるした点で、東京女子医大側のセキュリティの甘さもつっこまれるでしょうから、この問題によってまたイメージダウンするのは病院も避けたいのでしょう。

◆2001年の医療事故◆
心臓手術中に、助手が人工心肺装置を操作ミスして患者が死亡。

捜査の結果、人工心肺装置の操作を担当した助手が業務上過失致死容疑で逮捕され、同時に患者のカルテを改ざんしたとして講師が証拠隠滅容疑で逮捕され、『特定機能病院』の承認が取り消される。

その後2007年に、安全への改善がなされたとして『特定機能病院』に再承認される。

◆2014年の医療事故◆
小児への投与が禁止されている鎮静剤プロポフォールを2歳男児に大量投与して死亡させ、再び『特定機能病院』の承認が取り消される。

東京女子医大は現在も『特定機能病院』の承認が取り消されたままで、補助金の割合が大幅に減り、患者数も減りました。

『特定機能病院』とは
一般の病院などから紹介された高度先端医療行為を必要とする患者に対応する病院。
診療報酬の優遇措置を受けられる。
重症認定を受けている難病患者が特定機能病院で治療を受けた場合に発生する保険診療内の一部自己負担額は公費扱いとなる。

現在、全国で84の医療機関が指定されており、がんセンターなどの例外を除いてほとんどが大学病院です。

東京女子医大東医療センターの沿革と所在地

東京女子医大 東医療センターについて、ざっとご紹介しましょう。


(Wikipediaより)

所在地:東京都荒川区西尾久2丁目1番10号


<東京女子医大 東医療センターの地図>




旧名称は「東京女子医大 第二病院」。
この名称で、下町の大学病院として昭和初期から親しまれていました

2005年に現在の名称である「東京女子医大 東医療センター」に改称。

最寄り駅:都電荒川線 宮ノ前停留所より徒歩3分
     日暮里・舎人ライナー 熊野前駅より徒歩5分

都電の停留所を降りて、八幡神社を背にして商店にはさまれた小道(通称:女子医大通り)を少し歩くとセンターがあります。

都心の大学病院と比べてなんら遜色のない総合病院です。

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背景にはセンターの移転問題が?

東京女子医大東医療センターは、老朽化と拡張のため、2021年(オリンピック後)に足立区江北に移転することが決まっています

竹ノ塚の古い団地を取り壊した跡地に移転するそうです。

今の土地で50年以上も開業してきたので、足立区への移転話が出た時は反対運動が起きたほどです

現在の所在地は、地元の人だけでなく、埼玉など東京都外から通う人々にとっても便利な立地で、移転先は交通が少々不便です。

移転先は遠くて通院するのはつらいが、どこの病院へ通えばいいのかわからないという高齢の患者さんもたくさんいます。

東京女子医大は一時、日暮里に「日暮里クリニック」という整形外科専門の分院を開院したのですが、2007年になぜか閉鎖してしまいました。

神戸医師は、たまたま独立した時期がセンターの移転が問題になり始めた時期と重なっただけかもしれませんが、日暮里に開業し、クリニックのサイトでやたら交通の便の良さをアピールしていることから、センターの移転や「旧日暮里クリニック」の閉鎖で「クリニック難民」となる高齢患者を獲得しようと意識しているのではないかという気がします。

日暮里リウマチクリニックのホームページを見ると、

「JR日暮里駅から徒歩3分の立地」
「JR山手線の日暮里駅から近くとても便利な、日暮里リウマチクリニックまでお気軽にどうぞ」
「JR山手線内日暮里駅すぐ近くの当クリニック肩外来を是非一度訪ねてみて下さい」

1ページに3回も交通の便のよさをアピールしていました

あまり罪の意識がないのでは

個人情報保護法ができてしばらくたちましたが、あまり重大な法律違反だと思っていない人も多いです。

しかし、祭日を選んで忍び込んでいるのは、明らかに表立ってはやれないこととわかってやっているのですよね。

患者の個人情報を外部者が持ち出せるなら、持病や病歴、職業などが筒抜けになってしまい、医療機器会社や整骨院、健康食品会社などの民間業者に個人情報を売ることもできてしまいます。

病院や医師を信頼して通院している患者たちにとって、裏切り行為以外のなにものでもありません。

少なくとも、個人情報を流出された患者さんには適切な説明や謝罪を行ってほしいものです。

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